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『不易流行と武士道 2020
〜日本の子どもたちを救え〜』

 薫風の候、皆様におかれましては益々ご活躍のことと存じます。

 新型コロナウイルスの緊急事態宣言も解除され、次第に街にも活気が戻りつつありますが、引き続きくれぐれもお気をつけてください。

 さて、本日は子どもたちを救え、と題して、思うところを述べてみたい。
 東京都世田谷区に『あそびの会』(http://www5e.biglobe.ne.jp/~asobi-no/)という幼児保育グループ園がある。およそ50年近い歴史のあるところだ。

 もともと1973年に将来の子どもたちの健全な成長と自然を大事にする心を育むために、当時、小児科医だった毛利子来(たねき)先生(愛称「たぬき先生」)が創設された野外活動を中心とした保育グループだ。そして毛利先生の意志を受け継いで1981年に父母会を発足させ、この保育グループを発展させてきたのが青少年健全育成に尽くしてきた現在の石川由喜夫園長である。

 石川氏は知的障碍者のためのレクリエーションを行う「サーンズ」という活動を展開し、2004年頃には世田谷区でスポーツ推進委員会や警視庁の少年補導員等連絡協議会で永年勤続賞を受賞。
1993年には数々の青少年育成プロジェクトへの貢献が認められ内閣総理大臣賞を受賞された筋金入りの教育者だ。

 理念は創設以来、一貫して野外活動を重視しながら幼い子どもたちに互いに助け合い、支え合う志を抱いてもらおうというものだが、無認可ではあるものの、その理念に魅了されたご父兄の応援活動は熱心であり、定期的に開催される学芸会では大人をも圧倒する演劇が繰り広げられ、しかも礼儀正しいという評判を誇っている。

 ところが今、50年近い歴史を持つ、その「あそびの会」の子どもたちが危機に瀕している。

 というのも、2019年に施行された幼児教育の無償化制度によって「あそびの会」が幼稚園類似施設に該当するという理由から無償化対象外となったのである。

 危機感を持った石川代表をはじめ、ご父兄の皆さんの努力によって無償化対象となるように都議や区議にも陳情を重ねた結果、彼らからは「補償の対象になるので大丈夫でしょう」との返事も届いていた。

 しかし、2019年8月に『保育の必要性の認定について』という書類が保護者に突然届き、「あそびの会」は幼稚園無償化の対象外となることがわかった。

 そこで東京都や文科省にも陳情したが、「やはり検討中」という返事のまま一向に埒が明かない。

 そこで区長や議会に宛てて陳情書を提出しようとしたが、そこでも区議の不可解な動きがあって、陳情書の提出もできないまま放置されてしまったのである。

 ここで何が問題なのかといえば、本来、消費税アップと教育無償化は一体であり、全世帯への補助が前提であったにもかかわらず、全世帯に含まれるはずの彼らのような健全なグループまでもが取り残されてしまったことだ。

 当然、父兄は「あそびの会」に子どもたちを通わせるよりも認可施設の方が負担が少ない。そこで結果として「あそびの会」の存続が困難になり、現在も危機に陥っているというわけだ。

 しかも新型コロナウイルス禍の影響により、全国で活動しているこうした心あるグループが益々追い詰められている。

 ここで私が問題視しているのは、全世帯の中に「彼ら、彼女たち」が含まれていないという不平等だ。

 たとえば、この一点を見れば、現政権が悪いという批判を機械的に展開する方々もあらわれるだろう。もちろん「検討している」と言い残したまま彼らを新型コロナウイルスの陰に放置し続けてきた政府も猛省しなければならない。

 だが、「あそびの会」を当初、支援すると言いながら同様に見放したのは、野党の政治家たちなのである。

 つまり、「あそびの会」の子どもたちは政争の具にされてしまったのだ。これは、もはや与党と、野党のどちらが悪いという問題でもない。

 子どもたちでさえ政争の具に利用しようとする政治と、それを良しとしてきた我々の責任なのではないだろうか。

 政治に求められるのは批判や論評ではない。目の前の人を救うための行動なのだ。

 しかも、前述のように園長の石川由喜夫先生は40年以上の歳月をかけて通常の認可幼稚園で受け入れないハンディキャップを持つ子どもたちを積極的に受け入れて、彼らに自然の中で遊び、友人と助け合うことで誇りをもって生きることを教え、そして彼らもこうした活動の中から学んできたのである。

 たとえば、「あそびの会」が認可を取ればよいことだ、と主張する方々がいれば、私はこう言いたい。

 それまで認可がなくても自主独立の精神でやってきた人たちからも教育の無償化を目的とした消費税は、今も徴収され続けているのだ、と。しかも教育には多様性が認められている。

 どこかで見たような偏った愛国教育や反日教育をしているというのならまだしも、自然の中でお互い助け合い知恵を育むという本来、この国が大事にしていかなければならないはずの自然を愛する教育。

 それを行ってきた彼らを新しい制度の不整備と政治の押し付け合いで打ち倒してしまうとすれば、いったい日本はどこに向かって進もうとしているのか?

 私も含めて、ぜひ皆さんも自問自答していただきたい。

 教育分野ではアマチュアの私でさえ、こうした不条理に義憤を覚えるのだ。私は政治とは芸術だと断言してきたが、ならば、プロフェッショナルの政治家である以上、政治家の皆さんはより芸術的に『困っている人々を救う』というテーマの作品を生命を賭けて描き上げてはどうなのか。

 喫緊の課題となっている教育、医療などに目を向ければ、テーマはどこにでも見つかるだろう。大事なことは、庶民が困っていないか、常に世の中を見渡して観察眼を養うことだ。

 口を開けば、教育が大事だ、少子化対策が重要だ、という。しかし、そろそろ美辞麗句や批判や論評の言葉を腹中にしまって、志ある大人なら、行動に移してはどうか。

 繰り返すが、あなたたちは自らが望んで、その道を選んだ、いわばプロフェッショナルなのだ。ぜひ、「あそびの会」をはじめとするこうした人々、また小児がんで苦しむ子どもたちのために全力を尽くしていただきたい。
これこそオールジャパンで取り組むべき問題の一つであろう。

 最後にこうした問題でご苦労なさっている皆様に心よりエ−ルを送らせて頂きます。

 皆様、御多忙と存じます。どうぞご自愛下さい。

中見利男拝
 
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