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『不易流行と武士道2018
〜がん医療と新しい時代の幕開け!Ⅲ』

 この度の西日本豪雨、台風災害、北海道胆振東部地震で被災され、お亡くなりになった方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。また被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。一日も早い復旧復興を応援させていただきます。

 さて、第4回がん撲滅サミットに入場エントリーをされた皆様には10月4日から順次入場チケットの発送が開始されましたので、今しばらくお待ちください。当日のご来場を心よりお待ちしております。
 また、この度、中村祐輔先生がご自身のブログ「これでいいのか日本のがん医療」(http://yusukenakamura.hatenablog.com/)で「がん撲滅サミット」を取り上げてくださいました。誠に光栄に存じます。と同時に、がん撲滅に向けて益々精進して参りたいと存じます。



10月に入り、うれしいニュースが続々と入って参りました。

 その一つは京都大学特別教授の本庶 佑先生がノーベル生理学・医学賞を受賞されたことです。これによって、がん免疫療法の扉が大きく開かれ、まさに新しい時代の幕開けとなりました。

 同時にテレビやネットを中心に玉石混淆となっている免疫療法への警戒を呼びかける声が大きくなっております。本庶先生ご自身も「21世紀は免疫の力で、がんを抑えられるのではないか」と語っておられますが、その一方で、悪質なクリニックについても「(科学的に裏付けのないがん免疫療法を)お金もうけに使うのは非人道的だ。わらにもすがる思いの患者に証拠のない治療を提供するのは問題だ」と指摘されています。

 私もその通りだと思います。
 しかしながら現状では、本庶先生のご意見は一対で語られるものであり、一方を切り取って免疫療法を全否定するものではないでしょう。

 第3回がん撲滅サミットでご講演をいただいた国立がん研究センター がん対策情報センター長の若尾文彦先生も朝日新聞のインタビューに答えて、悪質な免疫療法に対する警鐘を鳴らされたあと、こう仰っておられます。

 「なぜ患者さんが自由診療の免疫療法を受けてしまうのか。
 それまでの拠点病院などでの治療がうまくいかなかっただけでなく、医師から十分な説明がなかったり、話をきちんと聞いてもらえなかったりして、それまでの医療者に不信感などがあったからではないかと思います。その背景には拠点病院で一人ひとりの患者さんとじっくり向き合うゆとりがないといった医療体制の問題もあります」

 さすがによく分析されておられます。

 上手くいかなかったというだけではなく厳しい副作用によって苦しんでいる患者さんが大勢いらっしゃるという現実から目を逸らしてはいけません。そのうえで先の若尾センター長はこう続けておられます。

 「いま自由診療の免疫療法を受けている方が十分に納得して満足されているなら、無理にやめていただくことはありません。ただ、かけた金額に見合った効果が本当に得られているのか、ちょっと立ち止まって考えていただいて、もし不安や心配があるようでしたら、主治医や拠点病院のがん相談支援センターにぜひ相談していただけたらと思います」(下線筆者)

 まさにバランス感覚のある適切なご回答だと存じます。

 さらに前述の若尾文彦センター長はインタビューの最後に一部の標準治療絶対主義の医療者を戒めるかのように次のように述べています。

 「医療者の側には、なぜ患者さんが自由診療の免疫療法を受けようと思うことになったのか、そこに至るまでの患者さんの経緯をふまえ、気持ちを受け止めることが必要だと思います。そのうえで、これからどうしていけばいいのか、一緒に考えていくという姿勢が求められます」
 若尾センター長の仰る通りです。免疫療法を批判する側にも、こういう謙虚な姿勢がなければ医療の発展はあり得ません。

 しかしながら10月11日付のヨミドクターの記事では、ある患者団体に『1週間で20件近い問い合わせがあり、「(保険適用外の)自由診療で免疫療法を受けたい」という内容も含まれていた。ある女性からは「再発したくない。免疫療法は効くのだろうか」と相談された』と紹介されたうえで、その代表が『相談してきた人に、オプジーボは、まだ卵巣がんには保険適用外であることを伝えたうえで、「自由診療は、人を対象にした臨床試験で効果が確認されていない手法が多く、実施されている。むやみに飛びつけば治療の機会を失う恐れがある」と訴えている』という記事が出ておりました。

 この記事は明らかにオプジーボの問題点から外れて免疫療法批判の内容になっているうえ、そもそも上記の若尾センター長が免疫療法という選択肢を全否定されていないことや(治療中の方で不安や心配があれば)「医師や拠点病院の相談支援センターに相談いただきたい」という方針とは異なっております。しかも、この患者会の方は免疫療法の経験者でも専門家でもないようです。若尾センター長ともお知り合いのようですから、よく今後は方針のご確認をされて「当会は標準治療オンリーですので、免疫療法についてのご質問は受け付けておりません」とご回答されるか、また免疫療法について治験中のようなら「詳しいことが知りたいのであれば、主治医か、拠点病院の相談支援センターに聞いてください」と回答すれば良いだけのことです。

 先日も群馬県在住の患者さんから「標準治療に体力的な限界が来ています。抗がん剤の副作用がきつくてリタイア寸前です」というお話や「免疫療法の悪質なクリニックに警鐘を鳴らす活動も大事だけど抗がん剤の副作用をなくして効くように呼び掛けてくれた方が、患者にとっては何十倍も励みになるのに、なぜメディアの皆さんや有名な医師の方、患者会の皆さんはそういう行動を起こさないのでしょうか」とのお話がありました。

 確かにオプジーボに便乗した悪質なクリニックは問題です。この点に警鐘を乱打することは大事でしょう。しかし、その警鐘を鳴らすための報道をする側が、いつも同じ取材源、コメンテーターでは読む側もかえって身構えたり、またか、と逆に呆れ返ってしまい、思うような効果が期待できなくなってしまいます。
 しかも、いつも同じメンバーであること以上に、ほとんどの取材源の皆さんが免疫療法の直接的被害者でも免疫療法の専門家でもない点が気にかかります。ちょっと取材すれば免疫療法でサバイバーになった方や被害を受けた方々がいることはわかります。しかし、なぜかいつも特定の方々のコメントしか記事にされておりません。やはりマスメディアであるならば、日頃から幅広い取材と価値観の違う意見もご紹介するなど、ある程度、中立性も担保する必要があるのではないかと存じます。がん医療のジャーナリズムを見ていると特にそう感じてしまうのは私だけではないでしょう。記事は足で書け! ジャーナリストや物書きの、この鉄則は、いつの時代も変わりません。

 私は素直に本庶先生が受けたこれまでの批判やご苦労を思い、受賞お祝いのメールを差し上げました。本庶先生の奥様もここまで来るのに大変な思いをされたことと存じます。
 本当におめでとうございます。
 本庶先生のご活躍を益々応援させていただきたいと思います。

 今大会に登壇される大阪大学大学院医学系研究科の杉山治夫先生は本庶先生と旧知の間柄です。たとえば、共同論文を執筆されたり、ご自身が開発されたWT1ペプチドがんワクチンと本庶先生の研究成果とのコラボレーションのご提案を本庶先生から受けたりとお互いに研究者という土俵において良きライバルであり、良き盟友でいらっしゃいます。

 また中村祐輔先生はノーベル賞に最も近い人物と言われており、今後のご活躍が益々楽しみです。
 さらにMUSE細胞の出澤真理先生は2018年4月に米国の『National Academy of Inventors』を受賞されましたが、この賞はこれまで29人のノーベル賞の登竜門とされている賞です。今年に入ってすでに出澤先生には米国から講演依頼が続々と舞い込んでおり、海外から熱い視線を浴びておられます。

 第4回がん撲滅サミットでは、こうした次代のノーベル賞を期待されている先生方が一挙に登壇されます。確かにノーベル賞だけが研究の目的ではありません。しかし人類への貢献という価値観に基づいて研究者や開発者の皆さんを顕彰するノーベル賞の意味や意義は桁違いに大きいものがあります。

 一方、第4回がん撲滅サミット実行委員会の根本匠顧問が10月2日、厚生労働大臣にご就任されました。今後、益々がん対策が加速化され、がん撲滅への推進力、旗振り役としてご活躍いただけるものと存じます。

 このように新しい時代の幕開けが始まりました。私は、これまで四度生死の境をさ迷いました。また心肺停止になったこともあります。私自身、死を覚悟しているからこそ、皆様には確かな生と希望を掴んでいただきたいと思います。

 第4回がん撲滅サミットをきっかけに、山中伸弥先生や本庶佑先生に続く研究者の皆さんのため、そして第一に患者の皆さんのために皆で励まし合う、がん医療の世界を作り上げて参りましょう。皆さん、ぜひとも当日は東京ビッグサイトでお会いいたしましょう!

中見利男拝
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